今回は、武村政春先生のこちらの本をレビューしていきます!!
ブルーバックス:細胞とはなんだろう 「生命が宿る最小単位」のからくり
科学者になることを目指して、日々大学院で修行しているゆかです!専門は有機化学!
大学院生になってブルーバックスに爆ハマりした人!
【本を読む前のゆかの知識レベル】
「高校レベル」の知識はあるかな!って状態です。
高校・大学受験・大学と「生物」はちゃんと学んでいないのだけど、最近個人的に興味があって自分で勉強しておりまして
こんな感じのレベルの人が、こちらの本を読んだ感想を書いていきます
概要
細胞とはなんだろう
そんな問いに武村先生が答えていきます。
ってちょっと待って、本書はただただ細胞について解説する本ではありません。
だって、これを書いているのは細胞の研究者ではない。武村先生はウイルス学者だ。
なぜウイルス学者の先生が細胞の本を書いてるかって?
ウイルスを愛してやまない武村先生の、「ウイルス学者から見た細胞」というのをお楽しみください。
感想
いやいやいや、これ面白すぎでしょ。
「細胞とはなんだろう」という問いに変化球で返してきた感じや笑(タイトルを見て、ストレートに返ってくると思ったら大間違い笑)
上記したが、本書はウイルスを愛してやまない武村先生の、「ウイルス学者から見た細胞」なんですよね。
(*軽く前提として補足しておくと、ウイルスは生物ではありません。何かに感染しないと増殖することができません)
「細胞はウイルスのために存在する」(かもしれない)のスタンスで書かれた本書は斬新すぎるアプローチで面白かったです!
例えば、細胞を覆っている細胞膜について言及しているとき、「この細胞膜はこういうふうにウイルスに使われる」というように、完全にウイルス視点なんですよね。(それが新しい角度すぎてほんま面白かったです笑)
ウイルス愛が強い武村先生から見る「細胞」の捉え方に、終始楽しませてもらいました!
それに、たまに出現する武村先生の関西弁が面白かったです。(かなりクセは強いと思いますが笑)いろいろお気に入りのフレーズはあるのですが、本書のお楽しみということで笑
おすすめしたい人・難易度
- 細胞の基礎を知っている人(高校生で生物を履修している人とかにもおすすめ!!)
- 武村先生の関西弁のファン(これ私笑ほんまにクセになる)
*本書は変化球なので(それが個人的には最高なのですが笑)、細胞の基礎を知りたい人は別の本がおすすめかも!ただその本を読み終わった後に、ぜひこの本に戻ってきてほしい!!武村先生が別角度でめちゃ面白い話してくれるので笑
難易度 (4段階評価)
入門・高校レベルの知識必要・大学レベルの知識必要・めっちゃ難しい
本書は細胞について基本的な知識を知っている人に、「(ウイルス視点で見た)細胞とはなんだろう」というのを答えている感じかなって思いました。だから、中学で習った知識だけだとちょっと難しいかなって(自分が中学生だったら難しいって感じるだろうな)って思ってこのレベルにしました。ただただ、細胞の基礎を知っている人は、ほんまに面白いと思う!!
おまけ1
本書を通して「細胞とはなんだろう(裏テーマ笑:ウイルスはどのように細胞に感染するか)」ということをしっかり学んだんですね。
そしたらそしたら、読み終わった1週間後に
ゆか、発熱しました(笑)。(39度くらいの高熱が1週間くらい続きました泣本当に辛かった )
ウイルスが細胞に感染する仕組みを理論的にしっかりインプットした後に、まさかの実践までしちゃいましたよ笑
体調悪い中で、今私の体はウイルスに乗っ取られているのかと本書で学んだことをぼーっと考えていました笑(笑い事ではない笑)
まぁ、自己管理不足ですね笑気をつけます。
(一部のウイルスは脂質二重膜(エンベロープ)で覆われているので石鹸やアルコールでよく手洗いすることが有効!!これも本書に書いてありました笑)
おまけ2
「細胞とはなんだろう」というタイトルで、まさかのウイルス視点から見た細胞の話(笑)
教科書とかどう作っているのか知らないのだけど、「教科書だったら絶対にありえへん構成やろ!」ってツッコミたくなりますね笑(それが最高です笑)
きっとブルーバックスだからできることやなーと!
むしろ、こんな斜めからの世界観を見せてくれるブルーバックスさんと武村先生に感謝です!