マンガ おはなし化学史 驚きと感動のエピソード満載! | 松本泉, 佐々木ケン | ブルーバックス

今回は、松本泉先生(佐々木ケン先生:漫画)のこちらの本をレビューしていきます!!

ブルーバックス:マンガ おはなし化学史 驚きと感動のエピソード満載!

この記事を書いた人
ゆか

科学者になることを目指して、日々大学院で修行しているゆかです!専門は有機化学

大学院生になってブルーバックスに爆ハマりした人!

【本を読む前のゆかの知識レベル】

上記した通り、現在は有機化学を中心に研究を行なっています。

そのため、高校、大学でも化学を中心に勉強してきました!!

こんな感じのレベルの人が、こちらの本を読んだ感想を書いていきます

目次

概要

原人が起こした焚き火の炎から現代社会を支えるプラスチックの発明まで、実生活と深いかかわりを持ちながら発展してきた化学の歴史をギュッと300ページほどで、しかも漫画でまとめてくれたのが本書!

どんな科学者が、どんな時代に生きて、どんなサイエンスを創造して

さらにその後に生まれた科学者が、どのように影響されて、どうサイエンスを発展させていったのか

(これの無限ループ)

という「現在の化学」が完成されるまでの、少しずつの積み重ねを見ていきます!(めちゃ有名な科学者がいっぱい出てきます!)

感想

「科学者」になりたい!!と思い、そこそこ理系については勉強してきたゆかですが…

文系科目(特に歴史)は全然わからん。だから科学界に名を残す、すごい人たちの時代関係がほんまにわからん。恥ずかしながら、「ニュートン」、「メンデレーエフ」、「ドルトン」、「ファラデー」はそれぞれいつの時代に活躍したの?っていうのをちゃんと認識できてなかった。(ほんまにお恥ずかしい)

そんな時に、以下の物理学史の本を読んで、めっちゃ興奮したんですよね。

  • この科学者とあの科学者って同じ時代に生きていたのか!(そしてお互いに影響を及ぼし合っていたのか)
  • この理論って、あの理論を土台に形成されてきたのか!

ということの連続で…科学史ってもはやドラマですね。面白すぎる。


そんな私が次に気になったのは、もちろん自分の専門の化学です。私が個人的に興味があるのは、

「ある化学」が発展したときに、どんな物理が発展していたのか、どんな生物が発展していたのか、どんな時代背景だったのか

ということですね。最近気づいたんですけど、学問一つが急に成長するわけではなく、色々な分野が影響を及ぼしあって発展していくんですよね。(例えば、「電気分解」という学問が発展したことによって、色々な元素が発見されるようになったとか…)

だから、最近は自分用の科学史年表を作り始めたんですよ。以下のような感じで!(私が気になった事象だけピックアップした私のための年表笑まだ全然埋められてないんだけどね。専門の有機化学は別で欄作った笑ざっくりと書いているので、もし間違っているところがあったらすみません笑)


あと個人的にかなり興味深いなと思ったのが、第一章で取り上げられていた「原始時代から古代」における化学史の話。

歴史の勉強って必ず「原始時代」から入りますよね。中学生の時を思い出しても、初めにやった気がします。(そして、新学期早々はそこそこやる気があるので、割と覚えていることも多い笑)

その時に、

  • 縄文時代では「縄文土器」が使われるようになった
  • 青銅器時代には金属を用いた武器が扱われるようになった

とか習った気がします。その時には、「ふーん」くらいにしか思っていなかったけど、化学史の視点からのぞいてみると

  • 縄文時代では「縄文土器」が使われるようになった→「粘土の熱による化学変化」が利用できるようになった
  • 青銅器時代には金属を用いた武器が扱われるようになった→青銅は人類が初めて、意図的に物質の性質を変化させて作ったもの

この考察を見た時「なるほど!!」って思ったんですよね。こういうように、化学史の視点から歴史を振り返るのも面白いなと

(むしろ、私はそうでないと歴史を覚えることができない笑科学史を軸に勉強し始めたら、嫌いだった歴史も割とすぐに覚えられるようになった笑)


物理学史も化学史も知れば知るほど、「科学」が楽しくなるし、より偉人たちのやってきた凄さがわかるようになるから、これからも細々と勉強していきたいなー。

おすすめしたい人・難易度

おすすめしたい人

高校で化学を学んできました!っていう人に特におすすめしたいです!!(高校で化学を習った人なら、大学生でも大人でも!!)

理論が形成された背景を知った方が、絶対にその理論をより楽しめる気がする!!おすすめ!!

難易度 (4段階評価)

入門・高校レベルの知識必要かな…?・大学レベルの知識必要・めっちゃ難しい

偉人たちを研究内容を軽く紹介しながら進んでいくから(しかも原始時代から現代までだからボリューム多い!)、なんとなくでも化学の基礎がわかっていると読みやすいかもって思いました!

おまけの感想 1

まえがきで松本先生は、以下のような文章を書いてらしていました。

化学史の勉強を始めた頃の私は、ここに挙げたような彼らと同じ時代、同じ場所に立ちたいと本気で思っていました。

私も「タイムスリップしたい!!!」と思っている民なので(詳しくは自己紹介ページで笑)、松本先生も同じ仲間か!と本書を読み始める前から勝手に仲間意識を持ってました笑

ただ、松本先生は過去派なのね!私は未来派だけど、とは思いました(どんな感想やねん、どうでもいいですね笑)

おまけの感想 2

(めちゃめちゃ個人的な感想でわがままなのはわかっているけど)

もっと有機化学の激アツ展開歴史を取り上げてほしかったーー笑

専門有機化学なんでね、そこ知りたくなっちゃいました笑

まぁ専門なので、逆にそこは自分で調べます笑 

最近、佐藤先生の「すごい分子」を読んだのですが、そこの第2章で「有機化学」という学問が形成されるまでの激アツ展開が述べられていました。有機化学を専門としているゆかはもう大興奮!!そんな背景があったのかとより有機化学が面白くなりました

おまけの感想 3

有名な偉人を挙げて!っていうと

「ニュートン」とか「ガリレオ」とか「アインシュタイン」とか上がりがちだけど、みんな物理学者じゃない??その時に、化学者が上がる例って少ないと思うんだけど…(そう感じているのは私だけかしら…)

なんで有名な偉人に化学者って少ないのだろう。誰か知っている人いたら教えてくださいなー

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